優生政策の広がり

ギリシャ語の良い種に由来するeugenics=優生学

優生学には2つのアプローチがある。

 

良い遺伝形質を積極的に増やそうとする積極的優生政策と、悪い遺伝形質を抑えようとする消極的優生政策がある。

当時、この悪いの定義とは、貧困、犯罪、障害、アルコール中毒、一部の病気を指していた。

 

一方で良い遺伝形質とは何を指すのか。

頭がいい?顔が整っている?性格がいい?

良い遺伝形質を増やそうとしても現実的には難しい。

 

良い種を作るための学問的体裁を整えた優生学

優生学が優生政策として実際に行われたのは、消極的優生政策であった。

具体的には障害を持っている人などに断種(精管や卵管の手術などによって生殖能力を失わせること)を実施していた。

不妊手術をするこで、悪い遺伝形質を抑えられると考えていたわけだ。

 

優生政策は優生学の発祥の地であるイギリスで施行されなかったが、アメリカで断種法として広がりを見せる。

アメリカの半数以上の州での断種法が可決され、多くの州で断種が実施された。

 

生殖への介入は極めて個人的な事柄であるため原則は個人の自己決定だが、法的な決定能力が期待できない者に関しては、代理者や強制措置を認め実施されていた。

つまり自己決定できない人には強制断種していた。

 

優生学は断種法として施行され、実施されていった。

その優生学が行く先は、また別の機会に。